九州の味とともに 春

この料理の"味のキーワード"

黒豚

使う部位、スライスする厚さで味わいも違う。より美しく見せるため、盛りつけ方にも各店の工夫がある

出汁(スープ)

肉をくぐらせる出汁(スープ)は、一般的には昆布出汁が多いが、ここにも各店の個性が表れる

タレ

何もつけなくても美味しいのが鹿児島の黒豚。黒豚そのものの味を伝えるため、各店は特製のタレを準備している

語り 華蓮 鹿児島店 主任 佐潟正志の「黒豚しゃぶしゃぶ」

主任 佐潟正志さん

皿の中央にくるくると丸めて盛られているのは三枚肉。そのまわりに置かれているのは肩ロース肉。どちらも『かごしま黒豚』のもので、見た目にも食欲をそそる。
「立体感を出して美しくなるように、このような盛り付けにしています」と、主任・佐潟正志さん。豚肉は注文が入ってから1枚ずつスライスし、盛りつけていくのだそうだ。

大きな三枚肉のかたまりを三等分し重ねてまるめておき、盛り付ける前にスライスする

黒豚しゃぶしゃぶは、黒い鉄鍋でいただく。
「私たちはJAの直営店で、鹿児島の黒牛・黒豚のアンテナショップでもあります。“黒”にこだわるということで鍋も黒の鉄鍋にしました。これだと、現代人に不足している鉄分を補うことができますね。特に黒豚に含まれるタンパク質と一緒になると、鉄の吸収が飛躍的に高くなるんですよ。中に入っている出汁は北海道産昆布を使った一番出汁ですが、鉄分は出汁の味をまろやかにもします」。

出汁が沸騰したら、箸で肉をとり、2〜3度しゃぶしゃぶ。火を通しすぎないように注意しながら全体の色が白っぽくなったら食べ頃だ。ごまダレかポン酢でいただく。
「ごまダレは、胡麻と落花生のペーストに、酒、みりん、味噌などを入れて出汁でのばしています。ポン酢は、ダイダイの一番絞り、鹿児島産の甘口と辛口の醤油、みりんを合わせたものに昆布とかつお節を入れて1カ月ほどねかせたものです」。
オーソドックスかつシンプルな2つの味わいは、どちらも黒豚の旨味と甘味を最大限に引き出してくれる。薬味のネギともみじおろしもいいアクセント。最後まで美味しくいただくために、アクはこまめにとったほうがいい。

三枚肉のかたまりをスライスして丸めていく

初めに肉をいただいたら、肉の旨味もとけだした出汁に野菜などを入れていただく。ここでもJA直営店の実力が光る。鹿児島県の採れたて野菜が中心なのだ。
「昆布出汁に含まれるアミノ酸と黒豚肉に含まれるイノシン酸が一緒になることで、より旨味が強くなります。そこに野菜の風味も加わると、まろやかでコクがある最高のスープができあがりますね」。
〆は自家製の『しゃぶ麺』で。つややかでコシのある麺は、スープとの絡みもいい。

「鮮やかな赤身と輝く脂身を持つ『かごしま黒豚』は『豚肉の芸術品』とも呼ばれるほどです。味も、豚肉独特のクセがなくて、豊かな風味を持っています。この繊細な味を堪能するには、しゃぶしゃぶが一番いいかもしれないですね」。

この料理人こだわりの「味のキーワード」

黒豚

『かごしま黒豚』の三枚肉と肩ロース肉を使う。注文が入ってから肉を厚さ約2mmにスライスし、三枚肉はくるりと巻いて立体的に盛りつける。

出汁(スープ)

黒い鉄鍋の中には北海道産昆布を使った一番出汁。鉄分が補給できる上に、昆布出汁の旨味と黒豚の旨味が重なり合って、徐々に味わい深い味になる

タレ

タレは2つ。胡麻と落花生のペーストに、酒、みりん、味噌などを入れて出汁でのばしたごまダレ。ダイダイの一番絞りと鹿児島産の甘口と辛口の醤油を使ったポン酢

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華蓮 鹿児島店 JA鹿児島県経済連直営の確かな素材

和風の落ち着いた空間で、鹿児島ならではの肉、野菜などを味わえる。鹿児島黒牛、鹿児島黒豚、さつま若しゃもと、鹿児島県のブランド肉は、しゃぶしゃぶをはじめ、ステーキ、すき焼き、せいろ蒸しなどのメニューでも。牛、豚、鶏の3種が一度に味わえるお得なメニューもある。2011年から『黒さつま鶏』にも力をいれているそう。

黒豚三枚肉と肩ロース肉が付く『鹿児島黒豚しゃぶしゃぶ』4300円(写真は3人前)
鹿児島の新ブランド『黒さつま鶏』を使った洋食メニュー、『黒さつま鶏ポワブル・ステーキコース』3500円
天井が高く、広々とした空間。テーブル席の他、小上がりや掘りごたつ席もある

華蓮 鹿児島店(かれん かごしまてん)

住所 鹿児島市山之口町3-12
電話 099-223-8877
営業 11:30〜L.O.13:30/17:30〜L.O.22:00(日祝日〜L.O.21:00)
休み 第3日曜(連休の場合は連休最終日)
180席
カード
駐車場 なし
URL http://www.karen-ja.or.jp/
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