生の『島らっきょう』の根元を切り落として、薄皮をむく。緑の茎も切り落として長さをそろえる
塩をまぶして軽くもみ、ほどよくねかせる。塩は沖縄産の塩が使われることが多い
塩漬けと並んでよく食べられているのが『島らっきょうの天ぷら』。その他、チャンプルーなどの炒め物に使われることもある
沖縄で一番のにぎやかさを見せる国際通りに面する店には、多くの観光客が訪れる。観光客は日本の方と海外の方が半々とのことだ。沖縄や日本に初めて来る方に喜んでいただけるようにと、あぐー豚や和牛を使った肉料理、新鮮な魚介や野菜を使った沖縄料理など多彩なメニューを提供している。
メニューの中の『沖縄珍味』の欄に大きく書かれているのが『島らっきょうの塩漬け』。横には“島野菜の代表格。ぜひ食べてほしい一品!”という日本語と、“Okinawa Onion with Salt Taste”という英語の説明が書かれている。
「『島らっきょうの塩漬け』は塩をふって漬けるだけですよ(笑)」とお話してくれるのは店長・平良健二さんだ。「伊江島産の『島らっきょう』を使っています。伊江島産の『島らっきょう』はサイズもそろっているし、味がいいんですよ。今は値段がけっこう高くなっていてちょっと高級なものになっています。年末には特に高くなるんですよ(笑)」。
厨房で『島らっきょうの塩漬け』の作り方を見せていただいた。
「まず、根元の部分と、緑色の茎を切り落とし長さをそろえます」。
「水に少しつけた後、表面の薄皮をむいていきます。水につけると皮がむきやすくなるんですよ。1個ずつきれいにむいていきます。これは手作業でしかできないですね。薄皮がむけると中はツヤツヤできれいです。薄皮をきれいに取らないと、土くささが残ったりするんですよ」。
「そして、沖縄産の塩を合わせ全体になじませてビニール袋に入れて密閉し、一晩から二晩ほどねかせればできあがりです。家庭で作る時は重しをすると早くできあがりますね。『島らっきょう』は香りが強いのでさわると手に匂いが移ります。よく洗わないと次の料理が作れませんね(笑)」。
小鉢に盛り付け上から削り節をふりかけた『島らっきょうの塩漬け』。独特の香りとシャキシャキ感とともにピリッとした味わいだ。
「塩漬けにしていますから味はついていますが、好みで醤油をかけても美味しいですよ。私は小さい時はあまり食べていませんでした。シャキシャキ感とピリッと感はつまみにぴったりの味ですから、私が美味しいと思って食べ始めたのはお酒を飲み始めてから。20歳になってからですね(笑)。『島らっきょう』は1月下旬〜4月くらいが旬となりますが、終わり頃には段々と粒が大きくなっていきます。粒が小さいほうが美味しいと思いますよ。『島らっきょうの塩漬け』は、元々は家庭料理で、琉球料理が注目されている今、見直されていますね」。
塩漬け以外に、『島らっきょう天婦羅』も提供されている。「天ぷらは薄皮をむいた生の『島らっきょう』に衣をつけて揚げます。風味はそのままですが、味がマイルドになって食べやすいですね。チャンプルーに入れても美味しいのですが、今は値段が高いのでチャンプルーには使っていないですね」。天ぷらを口に入れると、ホクホク感と甘みも感じられた。
「『島らっきょう』をはじめ、海ぶどう、ラフテー、テビチなど、沖縄ならではの味をゆっくりと楽しんでいただけるといいですね」と平良さん。毎日開催されている観覧無料の沖縄民謡・島唄三線ライブを聴きながら食べれば、料理と歌で沖縄を満喫できる。
伊江島産の『島らっきょう』の根元の部分と、緑色の茎を切り落とし長さをそろえる。水に少しつけた後、表面の薄皮をむく
沖縄産の塩をまぶし全体になじませてビニール袋に入れて密閉する。一晩から二晩ほどねかせる
薄皮をむいた生の『島らっきょう』に衣をつけて揚げる『島らっきょう天婦羅』も提供。塩をつけて食べると甘みが増す
沖縄で一番のにぎやかさを見せる国際通りに面した居酒屋。沖縄や日本に初めて来る方に喜んでいただけるようにと、あぐー豚や和牛を使った肉料理、『島らっきょうの塩漬け』をはじめ新鮮な魚介や野菜を使った沖縄料理など多彩なメニューを提供している。観覧無料の沖縄民謡・島唄三線ライブも毎日開催。料理と歌で沖縄を満喫できる。
住所 | 那覇市久茂地3-2-1 |
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電話 | 098-917-2007 |
営業 | 17:00〜OS23:00 |
休み | なし |
席 | 200席 |
カード | 可 |
駐車場 | なし |
URL | https://www.anton.okinawa/shop-kumoji.html |