九州の味とともに 春

沖縄 もずくの天ぷら

外はカリッ、中はしっとりの食感
栄養たっぷりのもずくを天ぷらに

沖縄はもずくの生産量、消費量ともに日本一。もずくと言えばよく知られる料理は『もずく酢』で、沖縄でもよく食べられている。だが、沖縄ではそれ以外に、味噌汁に入れたり天ぷらにする食べ方もよく知られている。もずくとニンジンやタマネギなどの千切り野菜を混ぜ合わせ、衣をつけて揚げた料理が『もずくの天ぷら』。起源は定かではないが、美しい海に囲まれ、もずくが自生している沖縄だからこそ生まれた料理であるのは間違いない。現在、養殖も盛んに行われているが、海と太陽の光がなければ、もずくは育たない。

もずくは日本各地の沿岸で採れるが、沖縄のもずくは『オキナワモズク』という独特のもの。他の地域のものよりも太いという特徴がある。ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、最近注目を集めている健康成分・フコイダンの含有量も他の地域のもずくよりも多い。沖縄の長寿を支えているのは、豚肉、島豆腐、もずくと言われているのにも納得だ。

外はカリッ、中はもずくのしっとりとした食感が楽しめる『もずくの天ぷら』。基本的には塩味だが、天つゆやソースをつけるのも旨い。保存用に作られる塩漬けのもずくを使ったものもいいが、収穫の時期である3月〜6月の生もずくを使ったものは格別だ。

もずくの栄養

もずくはビタミン、ミネラルが豊富な健康食品。特にカルシウム、鉄分、ビタミンKが多く含まれている。さらに低カロリーで食物繊維も豊富なため、ダイエット食品としてもよく用いられている。また、もずくのヌルヌル成分であるフコイダンは健康に良い成分ということで、注目を浴びている。

もずくの養殖

沖縄県内では天然もずくも食べられてはいるが、販売されているのは養殖もずくが中心で、全国でも食べられている。

もずくの養殖が盛んな沖縄県うるま市の『勝連漁業協同組合』参事・玉城謙栄さんを訪ねた。

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「天然もずくは、岩などにくっついて育ちます。『オキナワモズク』という種類ですが、地元では『太モズク』と呼んでいますね。昔はすべて天然でしたが、昭和50年代から養殖を始めています。養殖とは言っても、肥料をやったりするわけではないですし、自然頼みですね(笑)。8〜9月に養殖場に1.5m×20mほどの網を沈めておくと、そこに天然もずくの種が付着して芽を出します。10月〜11月になってある程度付着したら、一度陸地の生け簀に入れて少し育てます。そうして再び海に戻します。海の養分と光合成で育っていきますから、収穫までは見守るだけですね。海がきれいなところでしか育ちませんね。3月〜6月が収穫の時期。掃除機のような機械でもずくを吸い上げます」。

収穫してすぐの生もずくは、やはりひと味違うのだそうだ。
「塩漬けにすれば1年中食べることができますが、生もずくもぜひ食べていただきたいですね。ぬめりも多くて食感がかなり違いますよ。天ぷらにしても最高です。ビタミン、ミネラル、フコイダンなどが含まれるもずくは身体にいい食材ですが、生もずくにしか含まれていない成分もあるんです。それは、免疫力を高めると言われる『フコキサンチン』ですね」。

最後に、もずくの食べ方についてもうかがってみた。
「もずく酢もよく食べますが、一番簡単なのは、味噌汁に入れて食べることですね。私たちは、もずくを使った加工品も開発していますが、『もずく餃子』は人気です。もずくをたくさん食べて健康になっていただきたいと思っています!!」。

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「もずくの天ぷら」、三様。

三人の料理人が語る、それぞれのこだわりとは

この料理の"味のキーワード"
材料

もずくだけのシンプルなものの他、かき揚げのようにするためタマネギやニンジンなど千切りの野菜を合わせて使うこともある

味付け

基本的には塩だけというシンプルな味付けが多い。天つゆやソースなどが添えられることもある

作り方

材料に塩を加えて混ぜ、衣となる卵と小麦粉を入れてさらに混ぜる。全体に火が通りやすくなるため平たく形を整えて揚げていく

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