大根、ゴボウ、レンコン、昆布、キクラゲ、凍りこんにゃくなどがよく使われる。具材の数は奇数と決まっている
塩、砂糖、酢、出汁などを合わせて作る。二杯酢、三杯酢などとは少し異なり、『あちゃら漬け』用の味わいだ
切った具材をゆでるなど下ごしらえした後、唐辛子と一緒に甘酢に漬ける。一晩ねかせることで具材と甘酢の味が馴染む
店名『炉』はカウンター内にある大きな炭台で焼く炉端焼きを象徴したもの。魚、野菜、肉…全国から取り寄せる旬の素材を使った炭火焼きを楽しめる店だ。
「炭台の前は暑いですね(笑)」と迎えてくれるのは店主・岩永庸祐(いわながようすけ)さん。
「いい素材をシンプルに料理することはもちろんですし、他にはない料理を目指しています。料理が出てきた時の驚き、食べた後の感動、ここに来てよかったという喜びを感じていただけるとうれしいですね」。
シンプルな炉端焼きの他、カニの甲羅に、カニ肉、カニ味噌、イクラなどを詰めて焼上げる『炉名物海宝焼』や『元祖!博多味噌とろろ鍋』、『明太ぽてち鍋』などの個性豊かな料理も食べられる。
「遊び心を出したいと思い、僕だけでなくスタッフみんなで考えた料理です」。
そして、メニューに掲げる店は珍しい『あちゃら漬け』がグランドメニューに載せられている。こちらも『炉』ならではの特徴だ。
「系列の洋食店で『和風ピクルス』いうメニュー名で出していて人気だったのです。当店でもご提供したいと思ったのですが、当店では『和風ピクルス』という名前がしっくりこなくて。いろいろ調べていくうちに『あちゃら漬け』と出合い、『まさにこれだ!!』と思ったのです。『あちゃら漬け』はほとんど知らない方ばかりです。ですから、お客様から『あちゃら漬けって何ですか?』とよく尋ねられますので、『野菜の甘酢漬けです。自家製ですよ』とお答えしています。『あちゃら漬け』からお客様と会話が生まれるのも楽しいですね」。
作り方を教えていただいた。まずは野菜を切る。
「今日の具材は、ヤングコーン、アスパラ、ズッキーニ、パプリカです。夏の時期はカブ、ミョウガ、ベビーキャロットなどを使うことも多いですね」。
「毎日の仕入れで目にとまったものを使っています。今日の『あちゃら漬け』と明日の『あちゃら漬け』の具材が違うことはよくあります」。
甘酢は材料の種類が豊富な特製甘酢だ。
「材料は昆布、塩、砂糖、ローレル、ブラックペッパー、唐辛子、ニンニク、酢、すし酢です」。
「すべての材料を合わせて鍋で一煮立ちさせ火を消します」。
「その中に切った野菜を入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やしておきます」。
「1日目は漬け込んでおいて、2日目に食べるほうが美味しいですね」。
「すぐに作れるものではないので、売り切れてしまうとお出しできないこともありますね」。
具材の旨味と、幾種類もの材料の香りが感じられる甘酢が調和している。酸味が立ちすぎず、さっぱり爽やかな味わいだ。
「最初の一品として楽しむお客様も多いですが、最後の一品に頼まれる方も多いですよ。でも、そこからまた飲み始めてしまう方もいらっしゃいます(笑)。焼酎に合う味わいですからね(笑)」。
他にはない料理をいつも考えている岩永さん。『あちゃら漬け』でも、定番の具材以外を試したことがあるのだそうだ。
「ミニトマトは酸味が強くなりますが、とても美味しいと思います。でも葉物はだめみたいですね。芽キャベツを使った『あちゃら漬け』は失敗しました(笑)」。
開店時にいい具合になるよう、毎日15:30から炭をおこしはじめ、料理の下ごしらえを行なう岩永さん。すべては訪れる方の笑顔のためだ。
「料理を作るのは昔から好きだったんですが作っても食べてくれる人がいないとダメですね。自分一人で食べる食事は質素かもしれません(笑)。お客様の『美味しい』の一言が一番響きますし、お客様の笑顔を見るのが一番うれしいです」。
メニューには料理名と値段とともに短いコメントが添えられているが、『あちゃら漬け』にはこんなコメントが添えられている。
『料理長の愛が込もっています』
取材時はヤングコーン、アスパラ、ズッキーニ、パプリカ。夏の時期はカブ、ミョウガ、ベビーキャロットなどが使われることも多い
昆布、塩、砂糖、ローレル、ブラックペッパー、唐辛子、ニンニク、酢、すし酢を鍋に入れ、一煮立ちさせてつくる
できあがった甘酢に切った具材を入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やしておく。1日中漬け込んだ2日目が食べ頃とのこと
店名はカウンター内にある大きな炭台で焼く炉端焼きを象徴したもの。魚、野菜、肉…全国から取り寄せる旬の素材を使った炭火焼きを楽しめる。さらに、『明太ぽてち鍋』などの個性豊かな料理も食べられる。『あちゃら漬け』も、甘酢にニンニクやブラックペッバーなどを使う“炉特製”。深みのある甘酢の香りが、漬け込まれた野菜の旨味を引き立てる。
住所 | 福岡県福岡市博多区祇園町8-23 岡本祇園ビル 3階 |
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電話 | 092-409-5388 |
営業 | 17:00〜OS23:00(金・土曜〜OS23:30) |
休み | 日曜(月曜祝日の場合は日曜営業、月曜休み) |
席 | 55席 |
カード | 可 |
駐車場 | なし |
URL | http://hakata-hibachi.jp/inside/ |