壱岐で獲れる新鮮なうにを使う。5〜6月はムラサキウニ、6〜10月はより濃厚な味わいのアカウニが獲れる時期だ
各店、醤油ベースの特製のタレが添えられる。うにの甘みと旨味をより引き出すために作られた『生うに丼』専用だ
丼にごはんをのせ、生うにを丁寧にのせて、刻み海苔やわさびを添える。特製タレを合わせて食べる
「祖母と母が海女(あま)だったので、生うには生まれた時から食べていたんです。晩ごはんの時にうにがいっぱい入った器があって、好きなだけスプーンにのせてごはんにかけて食べてました。ごはんのおかずはもちろん、おやつも生うにでしたね(笑)。自分が知っている壱岐のうにの美味しさを伝えたい、紹介したいと思ったのが壱岐で店を始めることにしたきっかけですね。うにの美味しさを広めるために自分がやるしかないかなと思いました(笑)」。やさしい笑顔で語ってくれるのは店主・三浦幸記さん。『お食事処 みうらや』は平成6年(1994年)7月にオープンした。「当時は母が獲ってきたうにを使っていましたね。今は壱岐の各地から仕入れていますよ。旧暦の3月1日から6月はムラサキウニが獲れる時期、6〜10月は最上級品と言われるアカウニの時期です」。
アカウニを使った期間限定の『赤うにの生うに丼』を作っていただいた。「生うには塩水につかっている状態でパックされています。丼にごはんをついで生うにを1枚ずつのせていきます」。
生うにをごはんにのせるのは三浦さんの姉・佐藤加奈江(さとうかなえ)さん。「見た目も大事ですから丁寧にやっていますよ。『美味しくなーれ』と心から思いながやっていますよ(笑)」。
まわりに刻み海苔を添えてできあがり。ごはんの上にはたっぷり生のアカウニがのっている。「『生うに丼』はうにの味がよりわかる料理です。上品に食べるよりも豪快にかきこむようにして食べていただけるといいですね」。
教えていただいたように口の中に入れると、アカウニの甘みと香りが広がる。「ムラサキウニは冷凍することができるのですが、アカウニは冷凍できないので、生のものをできるだけ早く使っています。アカウニはムラサキウニよりも濃厚な味わいが特徴で、そのままでも美味しいと思いますが、お好みで特製のタレやわさびを合わせてみてください。特製タレは煮切りみりんと醤油を合わせたものでうに丼専用のものです。うにの味を引き出すタレですね」。特製タレとわさびがさらにうにの味を引き出してくれるようだ。
「以前、北海道のうにを食べたのですが、やっぱり壱岐のうにが美味しいかな(笑)。私は毎日味見していますが、確かめるのは特にうにの甘みの具合ですね。同じ人が獲ったうにでも、獲れる場所がほんの少し違うだけで味が違うんですよ。特に梅雨明けからお盆くらいまでに獲れる夏場のアカウニは最高ですよ。うにが苦手だったという方に『獲れたてのうには美味しかった』と言っていただけるとうれしいですね」。
三浦さんはうに以外にも壱岐の美味しい料理を手がけている。「『うにめし』は米を研いで、水と醤油などを合わせ、うにをのせて炊いた炊き込みご飯です。うにの香りが残るので、店には白ごはんを炊く釜と『うにめし』専用の釜がありますよ。うに以外では、アワビ、サザエといった壱岐産の新鮮な魚介を使ったものや、壱岐の郷土料理『ひきとおし(甘めの味付けをした鶏肉鍋)』、最近人気の高い壱岐牛を使った料理などもご提供しています」。最後に三浦さんと加奈江さんの写真を撮らせていただいた。すると、「僕たちよりも壱岐のこと、うにのことを紹介してくださいね!」の一言。お二人は料理を通して壱岐の素晴らしさを多くの方に伝えている。
壱岐の各地から新鮮なうにを取り寄せる。6〜10月はアカウニを使った『生うに丼』を食べられる
煮切りみりんと醤油を合わせたものでうに丼専用の特製タレ。うにの味を引き出すために作られたタレだ
丼にごはんを入れ、生うにを一枚ずつのせ、刻み海苔を添える。好みでタレとわさびを。かきこむようにして食べるのがおすすめ
店主・三浦幸記さんが「祖母と母が海女で、小さい頃から食べていた生うにの美味しさを広めたい」と始めた食事処。アカウニを使った『生うに丼』はそのままでも濃厚な旨味を楽しめるが、特製タレとワサビを合わせると、うにの味がさらに引き出される。『うにめし』、『サザエの壷焼き』、『壱岐牛サーロインステーキ』といった壱岐の新鮮な素材を使った料理なども食べられる。
住所 | 壱岐市郷ノ浦町郷ノ浦188-1 |
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電話 | 0920-47-6797 |
営業 | 11:00~21:00(7・8月は~18:00) |
休み | 不定 |
席 | 22席 |
カード | 可 |
駐車場 | なし |
URL | http://www.ikiweb.com/miuraya |