九州の味とともに 秋

この料理の"味のキーワード"

ピラフ

塩コショウだけを使ったシンプルなもの、醤油を使った和風ピラフ的なもの、カレー粉を使ったものなど様々な味付けがある

ナポリタン

タマネギなどの具材と炒め合わせた後、ケチャップを入れ味付けのベースとする。甘酸っぱい味わいがよりなつかしさを感じさせる

トンカツ

基本のスタイルはトンカツにデミグラスソースをかけたもの。トマトソースやカレーソースなどをかける店もある

語り ビストロ ボルドー 植原一の「トルコライス」

店主・植原一さん

1987年オープンの『ビストロ ボルドー』はフレンチの名店として知られている。店主・植原一(うえはら はじめ)さんは数々の受賞歴のある名シェフ。早くから「消えつつある郷土料理や質の高い食品を守ること。質の高い素材を提供してくれる生産者を守っていくこと。子供たちを含めた消費者全体に、味の教育を進めていくこと」という3つの柱を軸にしたスローフード運動にも取り組まれている。可能な限り長崎県産の食材を使い、化学調味料やインスタント食品を使わず、すべてが手作りだ。「私は“時間を食べよう”を提案しています」。メニューにも植原さんの想いが書かれている。「地産地消で手作りで、お客様からオーダーの後、調理いたします」。

数々のフランス料理とともに、多くの方に愛され続けているのが『トルコ風ライス』。やはり長崎県産の食材を使い、オーダーが入ってから丁寧に作られている。

●カツレツ
雲仙産の豚肉をフライパンに多めの油をひいて料理する。「いわゆるトンカツではなくカツレツですね」。パン粉はやや細かいものが使われている。

多めの油で“カツレツ”を作る

●ドライカレー
『トルコライス』に使われるのはピラフというイメージがあるが、植原さんが作るのはドライカレー。ベーコン、タマネギなどとごはんを炒めカレー粉などで味付けする。米は長崎産の『ひのひかり』。美味しいごはんを炊くために研ぎ方にも注意を払われているとのことだ。味付けを行なった後、白ワインを回し入れて仕上げる。「香り付けという理由と、余分な脂を飛ばすためですね」。

ドライカレーの仕上げは白ワインだ

●ナポリタン
タマネギ、ピーマン、シメジなどの野菜を炒め、麺を入れ、塩コショウをふる。ドライカレーと同じように白ワインを加えた後、特製ソースで味付けする。「シメジは雲仙産。島原は水がきれいなので美味しいシメジが育つんです。水がきれいだということはきのこに必要なミストも十分にあるということ。シイタケも美味しいんですよ。ソースには懐かしい味わいのトマトケチャップと島原産のトマトを使っています」。ソースに使うトマトは水を切ってスライスしオーブンで焼いておくという手のこんだものだ。現在、麺は長崎県外海(そとめ)で作られている麺が使われている。

特製ソースで味付けするナポリタン

皿にドライカレーとナポリタンをのせ、その上にカツレツをのせる。カツレツに赤ワインソースをかけ、福神漬けを添えればできあがりだ。

皿に盛り付け、カツレツの上に赤ワインソースをかける

赤ワインソースも、赤ワインを炊き、フォンブラン(鶏ガラや野菜を煮込んで作るソースのベース)やバターと小麦粉などを加えて煮詰めるという手間をかけたものだ。

『トルコライス』と言えば『大人のお子様ランチ』と言われることもあり、しっかりした味わいというイメージが強い。しかし、植原さんの『トルコ風ライス』は、カツレツもドライカレーもナポリタンも上品な味わいだ。「薄味で仕上げていますね。ご年配の方にも喜んでいただいています。私の父がトルコのピラウ(ピラフの語源となったトルコ料理)『サフランライス』に似せて考案したドライカレーにトンカツとスパゲティを添えた料理なので、『トルコライス』ではなく『トルコ風ライス』です。父が作り上げた原型に、私なりの味付けをしてご提供しています。おかげさまでたくさんの方に食べていただきました。『なつかしい』と言ってくださる方が多いですね。初めて食べた若い方の中にも『なつかしい』と言ってくださる方もいますよ。私は長くフレンチを手がけてきましたが、父が作り上げた『トルコ風ライス』は多くの方に愛されていて、『すごいな、勝てないな』と思う料理ですね」。

この料理人こだわりの「味のキーワード」

ピラフ

ベーコン、タマネギなどとごはんを炒めカレー粉などで味付けしたドライカレー。味付けを行なった後、白ワインを回し入れて仕上げる

ナポリタン

長崎県外海で作られている麺を使用。ケチャップと島原産トマトを使った特製ソースで味付けする

トンカツ

雲仙産の豚肉をフライパンに多めの油をひいて料理する。トンカツではなくカツレツだ。特製の赤ワインソースがかけられる

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ビストロ ボルドー 地産地消を実践するフレンチの名店

2018年に31周年を迎えたフランス料理店。早くからスローフードに取り組み、可能な限り長崎県産の食材を使った丁寧な手作りを心がける。雲仙産の豚肉を使ったカツレツ、県産米ヒノヒカリを使ったドライカレー、外海産の麺を島原産トマトも使ったソースで仕上げるナポリタンなど『トルコ風ライス』にもその想いは込められている。

『トルコ風ライス』1200円
『鴨のソテーカシスの赤ワインソース』1700円。とろ火でゆっくりと焼き、丹念に余分な脂を取り除くことで、やわらかく臭みなく仕上げる
ビルの2階にある落ち着いた店内

ビストロ ボルドー

住所 長崎市万屋町5-22 山崎ビル 2階
電話 095-825-9378
営業 11:30~OS14:00/18:00~OS21:00
(日祝日18:00~OS20:00)
※夜の部はお子様のご入店は不可
休み 第1・3月曜
14席
カード 不可
駐車場 なし
URL http://bistro-bordeaux.com
※記載した内容は2018年9月25日現在のものです。
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