ピラフ、ナポリタン、トンカツ…
3種の洋食が彩るワンプレートメニュー
基本のスタイルは、皿に盛り付けられたピラフとナポリタンスパゲティの上に、デミグラスソースをかけたトンカツがのるというもの。3種の洋食が1皿に盛りつけられた料理が『トルコライス』だ。1950~60年代から長崎で食べられるようになった。名前の由来については諸説あるが、この3種の洋食の組み合わせがトルコ共和国発祥ではないということは確かなようだ。
ボリューム満点のものが多く、各店がそれぞれの料理の味付けに工夫を凝らし、オリジナリティも豊か。長崎県では『トルコライス』を提供する店が200店以上あると言われ、チャンポンや皿うどんと並ぶ長崎の県民食となっている。また、現在は基本的なスタイル以外にも、中華風や海鮮風があったり、トンカツの代わりにステーキやコロッケなどをのせたりとバリエーションも広がっている。
3種の洋食を1度に食べられることから、“大人のお子様ランチ”と言われることもあり、見ても食べてもなんだか楽しくなる『トルコライス』。初めて食べても“なつかしい”と感じてしまう料理だ。
オムライス発祥の地とも言われ、老舗洋食店が多い大阪でも、『トルコライス』をメニューに掲げている店が数多くある。大阪に多いスタイルは、チキンライスやカレーピラフの上に薄焼き卵を敷き、その上にトンカツをのせてデミグラスソースをかけるというものだ。中には、長崎と変わらないピラフ・ナポリタン・トンカツからなる『トルコライス』を出す店もあるようだ。
塩コショウだけを使ったシンプルなもの、醤油を使った和風ピラフ的なもの、カレー粉を使ったものなど様々な味付けがある
タマネギなどの具材と炒め合わせた後、ケチャップを入れ味付けのベースとする。甘酸っぱい味わいがよりなつかしさを感じさせる
基本のスタイルはトンカツにデミグラスソースをかけたもの。トマトソースやカレーソースなどをかける店もある
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