九州の味とともに 冬

福岡 博多雑煮

あご出汁の上品な風味が香る
すまし汁仕立てで具沢山の雑煮

正月に欠かせない雑煮。具材、ツユ、餅…全国各地にその土地ならではの様々な味わいの雑煮がある。福岡市・博多地区を中心に食べられているのが『博多雑煮』だ。

具材として欠かせないのが高菜の仲間である『かつお菜』。かつお節に似た味がすることからその名前がついたとも言われている。そして、具材としてよく入れられるのがブリの切り身。ブリはヤズ、イナダ、ハマチ、ブリと大きさによって名前が変わる出世魚であり縁起がいいこと、また博多では嫁の里に(嫁さんぶりがいいという意味で)年末にブリを持って行く習慣があるためだ。その他にも、家々で異なるがカマボコ、サトイモ、ニンジン、シイタケと具沢山。ブリの他、アラや鯛、鶏肉を使うこともある。

ツユは焼あご(焼いたトビウオ)からとった出汁が基本で、昆布やカツオ、椎茸の出汁を加えることもある。塩、薄口醤油、みりんなどで整えた上品な味付けだ。

それぞれ下ゆでや下味をつけて下ごしらえした具材と別鍋でゆでた丸餅をお椀に入れて、温かいツユを注いでできあがり。すまし汁仕立ての澄んだツユに具材の旨味が絡み、繊細な味わいだ。あご出汁の香りとほのかな甘味を楽しみたい。博多では、栗の木から作られる皮付きの『栗はい箸』を使うのが雑煮の伝統的な食べ方だ。

かつお菜

『かつお菜』についてJA粕屋営農経済部かすやそだち課の中野晃さんと平田晃浩さんにお話をうかがった。

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●生産地
「博多の伝統野菜ですし、博多地区の雑煮で食べられることがほとんどですから、福岡市近郊でよく栽培されています。福岡市近郊以外では、全国的に見てもあまり生産されていないようですね」。

●名前の由来
「カツオのような出汁が出るという説もありますね。文字にすると『勝男菜』となって縁起がいいもの。ですから、大相撲九州場所の時にかつお菜と白星を意味するということで白菜を相撲部屋に届けたこともあったんですよ」。

●栽培の特徴
「9月中旬くらいに種を蒔き、11月中旬から2月に出荷されますが、最盛期は年末。みんな正月を目指していますから(笑)。30cmくらいの間隔で植え、外側の葉をかぎとっていく(葉をむしっていく)ことで、葉がちぢれた30〜40cmほどの立派なかつお菜になります。かぎとらないと葉がちぢれることはありません。葉のちぢれが多いほど高級品なんです」。

●歯応えと栄養
「火を加えても白菜などと違い、けっこうシャキシャキしていますね。特有の味わいとともに、カルシウム分が多いのが特徴です」。

JA粕屋
福岡県糟屋郡粕屋町大隈1229
092-938-3861

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焼きあご

九州ではトビウオのことを『あご』と呼ぶことが多い。トビウオを天日干しした後、炭火で焼いたものが『焼きあご』だ。甘味と上品な旨味をもつ出汁がとれるので、九州では、煮物や汁物、うどんなどによく使われている。長崎県平戸界わいでつくられるものが多い。

栗はい箸

栗の木の枝を削り、持ちての部分はそのまま木の皮を残している箸。博多で雑煮を食べる時に使われる。箸に餅がくっつきにくく食べやすい。

「博多雑煮」、三様。

三人の料理人が語る、それぞれのこだわりとは

この料理の"味のキーワード"
具材

欠かせないのはかつお菜、よく使われるのはブリ。その他、ニンジン、サトイモ、シイタケ、カマボコなども入る。餅は丸餅だ

ツユ

焼きあご(焼いたトビウオ)からとった出汁をベースに塩や薄口醤油で味付けする。昆布、カツオ、椎茸の出汁が入ることもある

作り方

それぞれに下ゆでや下味をつけて下ごしらえしておいた具材、別鍋でゆでた丸餅をお椀に入れて、温かいツユを注いでできあがり

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