九州の味とともに 冬

長崎 ハトシ

和洋中の味わいが奏でる
エビの香りと身も甘い長崎料理

『ハトシ』は『蝦吐司』と書く。エビのすり身やぶつ切り(魚のすり身が加わる場合もある)をサンドイッチに使うような薄めの食パンに挟んで蒸した後、油で素揚げした料理だ。中国・福建省発祥の料理で、江戸末期〜明治時代に長崎に伝わったと言われている。卓袱(しっぽく)料理の一品として食べられるようになり、やがて家庭料理へと広まった。広東語で『蝦』はエビ、『吐司』はトーストの意。その名前は正に料理を説明しているというわけだ。

カリッと揚がったパン生地と、甘い香りのエビのすり身。見た目にはエビフライに似た洋食を想像する。しかし、味付けに醤油や酒を使うことや、蒸すことですり身がカマボコのような風味を持つことから、和の風味も感じられる。ほどよく味がついているので、何もつけずにそのままでも旨い。和洋中がミックスした不思議な料理は、アツアツも美味だが、冷めても美味。子どものおやつにもなるし、大人は焼酎のつまみとしても楽しめる。

『ハトシ』と同じ材料と料理法だが、違う形をした『アジサイ揚げ』と呼ばれるものがある。球状にしたすり身のまわりに、サイコロ状に小さく切ったパンを付けて揚げたものだ。長崎の市花はアジサイということもあり、こちらも長崎で愛され続けている料理だ。

卓袱料理(しっぽくりょうり)

■卓袱料理(しっぽくりょうり)

鎖国時代、海外と交易のあった長崎で生まれた。オランダ、ポルトガル、中国の料理をベースに、材料や味を和風にアレンジした料理。朱塗りの円卓を数人で囲んで愉しむ。“卓”はテーブル、“袱”はテーブルクロスの意味がある。『お鰭(ひれ)』と呼ばれる鯛の吸い物から始まり、その後は大皿に盛られた料理を直箸(じかばし)で取り分けて食べるのがそのスタイル。『豚の角煮』をはじめ、『ハトシ』、『ヒカド』など独特な料理も多い。『ハトシ』は、揚げ物料理の一品として出される。

■長崎とパン

パンは安土桃山時代にポルトガル人の宣教師が日本に伝えた。鎖国以前の長崎で、市中に住んでいたポルトガル人がパン作りを伝え、パン屋も生まれたようだ。長崎のパン屋で焼かれたパンを出島のオランダ人が食べていたとも言われている。

「ハトシ」、三様。

三人の料理人が語る、それぞれのこだわりとは

この料理の"味のキーワード"
材料

エビのすり身がベース。そこに魚のすり身、タマネギ、つなぎにヤマイモや卵などを入れる場合もある。パンは薄めのものを使う

パンにはさむすり身

エビを粗みじん切りにしたり、エビのすり身と、ざく切りを合わせたり、さらに魚のすり身を加えたりと、すり身の作り方は様々だ

蒸し方・揚げ方

エビのすり身をパンに挟んだ後、蒸してから揚げる。蒸し方や揚げ方により食感にも作り手の個性が生まれる

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