すりゴマと味噌の風味を和えた
ホクホクとしたサトイモ
宮崎県はサトイモの生産量が豊富で、収穫量は埼玉県、千葉県と並んで常に全国上位に位置している。宮崎で昔からよく食べられているサトイモを使った郷土料理が『ぬた芋』。主に家庭で作られることがほとんどのため、飲食店でメニューに載っていることは少ないようだが、お通しなどで提供されることもあるようだ。名前の由来は定かではないが、酢味噌和えとしてよく知られる『ぬた和え』は「ぬるぬるしたところが“沼田”に似ているということが語源である」と言われていることと同じ意味合いかもしれない。
サトイモを皮ごとやわらかくなるまでゆで、皮をむいて適当な大きさに切る。そこにすりゴマ、味噌、砂糖、ミリンなどを合わせた調味料で和えればできあがり。元々は『おちこ』と呼ばれる小さいサイズのサトイモが使われることが多かったようだ。
和える時にサトイモの角が取れて、とろみが増す。また、ゆでたサトイモの一部をすりつぶして合わせることでより豊かなとろみと粘りを出す料理法もある。ホクホクとしたサトイモにからむゴマと味噌の風味とほどよい甘みは、焼酎のつまみにぴったりだが、子どもたちのおやつにもなり、全世代に愛される。初めて食べてもなつかしさを感じるやさしい味わいだ。
サトイモの原産地はアジアの熱帯地域で、縄文時代には日本に伝わり食べられていたと考えられている。宮崎県では昔からよく生産されており、現在は主に石川早生、中生里芋、宮崎さといも、セレベス、京芋といった品種が中心。埼玉県、千葉県と並んで、国内有数の生産量を誇っている。
またサトイモはカルシウム、ビタミンB1やB2を含むほか、特にカリウムを多く含んでおり、イモ類の中では低カロリーだ。
皮付きのままほどよくゆで、皮をむいて適当な大きさに切る。小さい種類のサトイモが使われることも多いようだ
すりゴマ、味噌、砂糖、ミリンなどが基本的な調味料。シンプルだが、配合によって作り手ならではの味わいとなる
調味料でサトイモを和えればできあがり。和える時にサトイモの角が取れて、とろみと粘りが高まる
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